第18章 絶望から希望へ
同時刻。
「あー、クソっ!!アイツらのせいで遅くなった!!」
特攻服を着た誠也君がバイクを飛ばして国道を走っている。
パァーパァンパァー
派手な車にクラクションを鳴らされた。
「族ごときが飛び出すんじゃねぇー!!」
窓を開けて、これまた派手な男が叫ぶ。
「あ?」
彼が振り向いた。
もちろん、眉間にしわよせて。
「赤髪に紫の特攻服……それに日章カラーの族車…。」
「どうしたのよ。」
助手席に座っていた派手な女が男に尋ねた。
「ご…極使天馬の秋本 誠也…。」
男が震えだした。
「だからなんだっていうのよ。」
バシッ―――
「きゃ!!何すんのよ!!」
「うるせぇ!!殺されるぞ…手出したら殺される……。」
男は女を叩くとスピードを緩めた。