第18章 絶望から希望へ
おわった…
完全に終わった…
二度も見られた…
もうお嫁に行けない…
アディオス皆…
あたし天国に旅立ちます…
服を着たあたしはベッドで死んでいた。
「桜、見てねぇよ。俺等、ぜってー見てねぇから戻ってこい!!」
誠也君があたしの身体を揺する。
「うん、見てないよ。」
「みてねぇ、みてねぇ。」
「目つぶってたし。」
「俺携帯触ってた。」
「俺、君の身体見て(ピー(自主規制))立ててただけだよ。」
「死ね!!」
「いてぇ!!」
誠也君が三善先輩の頭を殴った。
「おい、誰かコイツ病院連れてって隔離させろ。」
「おし、任せろ。」
大川先輩が三善先輩の服の後ろ襟を掴む。
「おいマジで言ってんの!?ごめんて!!ごめんね、誠也君ちゃん!!」
三善先輩がもがいている。
「……たく。桜、もう気にすんな。」
「………。」
「桜?」
誠也君があたしに近付く。
「………スー………スー…。」
彼が覗き込むと寝息を立てて寝ていた。
「……たく。」
彼はクスリと笑いながら頭をかくと、布団をあたしに着せた。