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レッテル 1

第18章 絶望から希望へ



「うん、だから―――」

ドン―――

「おゥ、クソガキゃあ!!どこみて歩きよんジャ、ぁあっ!!」

勇人君が誰かにぶつかったらしい。
相手は剣幕を上げて叫んでいる。

「あ……ご…ごめんなさい。」

勇人君が震えながら振り向いた。

「服汚してからに、高かったやゾ!?どうすんジャ、ワレぇっ!!」

どうやら相手の服にソフトクリームが付いたようだ。
でも、どうみても高そうな服には見えない。
そこら辺のチンピラが着るよう安物の柄服だ。
しかも、センス悪っ。
というか、黒髪のアイパーも全然似合ってない。

「ごめんな――」

「まて。」

あたしが謝ろうとしたら彼に止められた。

「どうして!?」

あたしは彼を見る。
けれど黙って彼は勇人君を見ていた。

「ワシャ、ガキでも容赦せんゾ?」

男が勇人君の胸ぐらを掴んだ。

「…は…なせ。」

勇人君がもがいている。

「はなせって言ってんだろ!!」

ボコ―――

そして、勇人君は男の腹を蹴った。

「なんやガキ!?ぼてくりまわすぞ!!」

男が拳を上げた。

「勇人君!!」

あたしは叫ぶ。
もうだめだ。

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