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レッテル 1
第16章 嫉妬とイジメ
吉田君の服や体や顔は酷く汚れていた。
所々痣や傷があり口角から血が出ている。
あたしは、ポケットからハンカチを取り出すとそれを拭った。
「テメェも男なら、やられっぱなしじゃねーでやり返せよ。情けねぇ。」
誠也君は煙を吐きながら言った。
「………っ…。」
「あ…。」
吉田君は、あたしの手を振り払って眼鏡を取ると、走って中庭を出ていった。
あたしは、そこをジッと見つめていた。
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