第16章 嫉妬とイジメ
「お前に関係ねーだろ。」
松崎君が前に出る。
「そーだな。」
誠也君は興味無さそうに応えた。
「いちいち口出してくんじゃねぇ!!」
大きな声で松崎君は叫んだ。
「おっおい、リュウ止めろって。」
山中君達が彼を止めている。
「だってよ、桜。どうすんだ?」
誠也君があたしを見た。
「イジメはよくないよ…松崎。」
あたしは前に出て言った。
「…………っせぇ。」
松崎君はあたしを一瞬見ると、直ぐに目を反らして中庭を出ていった。
「おい!!リュウ!!」
その後を山中君達が追いかけていく。
「大丈夫、吉田君!!」
あたしは、吉田君に近付いた。