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レッテル 1
第16章 嫉妬とイジメ
そして、人の声は遠ざかって行く。
そこでやっと彼は唇を離した。
「俺以外の奴がお前に触れたりすると…すげーイライラすんだよ。だからさ…もう、他の奴と手繋ぐな。」
「え?」
「頼むから――。」
彼は辛そうにあたしを見下ろしている。
「でないと俺…お前を壊しちまう。」
そう言って彼は、隠すように大きな手で自分の顔を押さえた。
「…誠也君。」
あたしは、そんな彼を見つめてる。
下からずっと。
「……わかった。」
あたしは小さく応えた。
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