第15章 恋敵
「マジでこの子喰っちゃっていいの?」
「いーの、いーの。やっちゃって。」
「じゃあ、いただきまーす。」
薄暗い体育倉庫。
あたしは今、知らない男達に迫られている。
そして、源川さんがビデオカメラで撮影している。
「いや…こないで!!」
あたしは後ずさった。
冷たい壁が背中にあたる。
「言ったでしょ?痛い目にあわせてあげるって。」
彼女は不気味に笑った。
「まずは上からぁ。」
「きゃっ!!」
服を捕まれた。
ナイフで引き裂かれる。
なんであたしはいつもこんな目に遇うんだろう。
涙が出てきた。
橋田の時も白石先輩の時も、
そして、今日も―――
神様はあたしを見捨ててる。
それでも、
「助けて!!」
あたしは叫んだ。