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レッテル 1

第14章 復讐と鬼神




「人の大事な女に手出して、暴力奮って…お前ホントにクソだな。いや…クソ以下だ。」

彼は白石先輩の髪を掴んだ。

「男っつうもんは女を守るもんだろ?ましてや惚れた女に手上げてんじゃねぇ!!」

バコッ――

彼は先輩の腹を殴った。

「は…なせ、クソ野郎!!」

先輩は彼の股を蹴った。

「痛くねぇ…、桜はこの何倍も痛かったんだよ。」

バキッ―――

「あがっ―――」

髪の毛を離すと、頭部に回し蹴りを喰らわす。

「すげぇ恐かったんだ…この気持ちが分かるか?」

ゆっくりと近付いていく。
瞳孔の開いた目がとらえる。

「しるかよ……女は男の言いなりになりゃーいいんだよ。それがしあわせだろ?」

口から出る血を拭き取りながら先輩は立ち上がる。

「違う!!」

あたしは叫んだ。

「そんなの違う。……あなた、可哀想。…愛されてないんだね。」

そして、真剣な目で先輩を見た。



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