第14章 復讐と鬼神
「…人の女に手ぇ出してただですむと思ってんのか?」
バキッ―――
「かはッ―――」
彼が白石先輩の腹を蹴飛ばす。
「…抱きやがったな?」
バキッ―――
「ぐっ―――」
何度も。
「…テメェのきたねぇもんで俺の女を抱いたんだよなぁ?」
バキッ―――
「ゴホッ―――」
何度も。
「立てこらぁ!!」
「……せぇ、抱いたさ。めっちゃ気持ちよかったけど…何か?秋本くーん、ごちそうさま。」
立ち上がった白石先輩は中指を上げて彼を挑発している。
「すっげぇ感じて出してるし、お前よりよかったんじゃねーの?」
さらに彼を挑発する。
「違うっ!!あんたなんかで感じるもんか!!あたしは誠也君しか感じないんだから!!」
あたしは力の入らない体を起こして叫んだ。
涙が溢れてくる。
悔しかったから。
「テメェ!!お前は俺の言いなりになってればいいんだよ!!」
白石先輩はあたしに殴りかかった。
あたしは覚悟を決めていた。
もう逃げない!!