第13章 悪夢
「なんで隠すのー?今から楽しい事するのにー、皆でね!!」
「え?」
パチンッ
彼が指を鳴らすと、周りからぞろぞろと白の特攻服をきた男の人達が現れた。
薄暗かったので気付かなかった。
四方八方囲まれている。
「さ、おいでー。」
「いや!!」
あたしは走った。
彼が後ろからどんどん迫ってくる。
何度も転けそうになった。
ヒールだから上手く走れない。
彼のブーツの足音とあたしのヒールの足音だけが、静かな辺りに響いてる。
それがなにより恐かった
「桜ちゃーん。」
彼がくる。
走っているとドアを見つけた。
希望が見えた。
助かる。
そう思ってた。
「あっ開かない!!」
何度もドアノブを回したがドアは空かなかった。
「ゲームオーバー。」
彼が不気味に笑った。