第13章 悪夢
「まーた、喧嘩したん?」
PM11:00
彼の家に幹部の皆が集まっていた。
俯いて座る彼を皆が慰めている。
「うっせぇ。」
彼は缶ビールを一気に飲み干す。
「どーせ、お前なんかしたんだろ?」
藤崎先輩がポンポンと彼の背中を叩いた。
「ちげーよ。」
「じゃあ何だよ?」
「………白石の野郎が桜に近付いて来やがった。」
「は?」
「だから……白石が桜を狙ってんだよ!!」
彼は力強くテーブルを強く叩いた。
「白石って三年前に誠也にやられて大火傷負った奴だろ?なんで今頃そいつが――。」
不思議そうに竹井先輩が彼を見た。
「しらねぇよ、俺だって。」
ブーブー
彼が頭を掻いた時、携帯が鳴り出した。
メールだ。
しかも一番会いたい人から。
彼は口許を緩ませながら開いた。