第2章 転落
合宿当日。
ただいまバスに揺られ目的地に向かっている。
誠也君、今頃何してるだろう。
真面目に机で勉強する彼を想像すると吹き出しそうになった
「さくちん、お菓子食べる?」
隣に座る美奈子がポ○チとかかれた袋をあたしに向けた。
「うん、ありがとう美奈ちゃん。」
あたしは袋から1枚とると口に運んだ。
「よっしゃ、この合宿でいい男探すぞー。」
斜め前に座る麻央が突然言った。
「あれ?あんた彼氏は?」
不思議そうに早苗が問う。
「別れたー。あんな二股男、こっちからポイよ。アハハハハ。」
麻央はあっけらかんと答えた。
「マジかー。つか6組の佐々木君、超イケメンだよ。」
「さすが美奈、情報はやっ」
「まぁね。」
「じゃあ後で見に行きますか。」
「もちろんさくちんも行くよね?」
「え?」
急にふられて私はキョトンとした
「だから、6組のイケメン見に行くよね?」
興奮気味に千加が言ってくる
「うーん…」
正直、誠也君以外の人には興味無かった
けれど皆がどうしてもと言うのであたしは頷いた。