第13章 悪夢
9月に入って、学校が始まるとイタズラは更にエスカレートした。
手紙も毎日届くようになった。
電話も。
彼は何も言わないから分からないが、きっと何かが起こっているに違いない。
「きっきゃぁぁあああ!!」
あたしは朝、自分の教室の席に着くと悲鳴を上げた。
「どうしたのさくちん!?」
友達が駆け寄ってくる。
「……。」
「何これ…。」
皆が目を見開いた。
カラッボだった机の中に大量のコンドームが入っている。
しかもぜんぶ使用済みで、異臭を放っている
「君の…ことを…考えてしましたぁ!?なんなのよコレ!?」
千加は机の上に置いてあった紙を読んだ。
「どうしたんだよ?」
ちょうど来た松崎君と山中君が近寄ってくる。
「見てよコレ…。」
千加が松崎君に紙を見せた。
そして、机の中を見る。
彼の眉間に大量のシワが寄った。
「誰だよ!!こんなんしたやつ!!出てこいよ!!ぶっ殺してやる!!」
彼は叫んだ。
教室が静まり返る。
「もう……やだ…。」
あたしは走って教室を出た。
皆が呼び止める声がした。
けれど、無視した。