第13章 悪夢
「どっどうしたの、急に…。」
無言であたしの手を引く彼にあたしは問う。
「………お前、なんか隠してるだろ。」
公園通りの所で立ち止まると、振り向かずに言った。
「隠してなんか――」
「嘘つくな!!」
彼は叫んだ。
公園で遊んでいる子供達がこちらを見ている。
「さっきの電話なんだったんだ!!」
彼は振り向いてあたしの肩を掴んだ。
「……だから、なんでも…―――」
また笑顔を作ろうとする。
「…わかんだよ、お前が無理に笑ってんの…わかんだよ。」
苦しそうな顔で彼が迫ってくる。
「…あのね…。」
ダメだ。
言っちゃダメだ
言うなあたし―――
「……ごめん――」