第11章 夜空の花
「誠也あぶねぇっ!!」
その時、藤崎先輩が叫んだ。
「なんだよ…拓――。」
誠也は立ち上がって振り向いた。
ドンッ――
赤の特攻服を着た小柄の男がぶつかってきた。
その瞬間彼の左下腹部に痛みが走る。
ポタ――
ポタ――
地面に赤い染みが出来る。
彼はゆっくりと下を見た。
「誠也!!」
「きたねぇぞテメェ等!!」
極使天馬の人達が叫ぶ。
「きたねぇもクソもあるかよ…なぁ秋本?」
中村が彼の頭を掴んだ。
「誰が殺すって?誰が死ぬって?」
「………。」
「死ぬのはテメェだ!!」
中村は拳を上げた。