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レッテル 1
第11章 夜空の花
「…あいつは?」
少し前を歩く松崎君が呟いた。
未だに麻央と山中君は喧嘩している。
「誠也君?」
「あぁ。」
「用事あるって。」
「そっか…。」
彼は頭を掻いた。
「今日、暴走族の抗争があるんだってな。」
「知ってたの?」
「俺の先輩から聞いた。」
彼はそこまで言うと煙草を取り出して火を着けた。
「…そっか。」
「だからさ、今日会ったとき…チャンスだと思った。」
「…え?」
「俺…やっぱ卑怯かな。」
彼が振り向いた。
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