• テキストサイズ

レッテル 1

第11章 夜空の花




「このたこ焼きめっちゃうまい!!」

千賀がたこ焼きを頬張りながら言った。

「マジ?ちょっとちょうだい。」

「いいよ、はい。」

「…ほんとだ、うまい!」

美奈子が笑顔になった。

「イケメンいないかなぁ。」

麻央が辺りをキョロキョロ見ている。

「あれ?藤崎先輩は?」

不思議そうに早苗が聞いた。

「先輩好きな人いるんだって。しかも、中学の時から。」

「…え?」

あたしは持っていたリンゴ飴の入った袋を落とした。

「でも、諦めないけどね。ん?さくちんどうしたん?」

ボーッとしているあたしを麻央は不思議そうに見た。

「え?な…なんでもないよ。」

あたしは慌ててそれを拾った。

「そうなん?…でも一途とか本当かっこいいよね。」

「そうだよね。」

皆がワイワイ言って話している中にあたしは入れずにいた。

"この写真だけでも俺にちょうだい"

藤崎先輩の言葉を思い出した。

あれはどういう意味だろ?
何で誠也君から盗んだの?

あたしは不思議に思いながらも考えないようにした。





/ 1026ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp