第11章 夜空の花
「死ねやっ!!」
白、黒、赤、紫の色のコントラストが入り交じる。
お互いを殴りあう兵隊達が、血の海を作り出そうとしている。
せっかくの夜空に上がる花火も、彼等にとっては意味をなさない。
「ぐぁっ!!」
次々と倒れていく兵隊。
紫がどんどん染みだしていく。
「くそっ、あんたを倒したらアタイ等の勝ちだ!!」
血塗れの蘭堂が血で染まった木刀を振り上げた。
バキィ――――
赤い髪にめり込む。
「俺ぁ、女には手を出さない主義だが…。」
頭部からタラタラと血が流れる。
誠也君は首をボキボキと鳴らした。
「何だってぇ!?」
もう一度木刀を上げた。
「テメェは女じゃねぇ!!」
蘭堂の顔面に拳がめり込んだ
「かはっ――。」
血を吹き出しながら蘭堂は倒れた。
「秋本ぉ!!年下の癖に生意気なんだよ!!テメェは!!」
御子柴が誠也君に殴りかかる。
「年下とか年上とか…関係ねーだろ。」
誠也君は御子柴の拳を受け止めた。
「ようは勝ちゃあいいんだよ。」
「クソッ!!」
拳を動かそうとするが、全く動かない。
「……それが…"族"ってもんだろうがよっ!!」
鳩尾に一発拳を入れた
「ぐぇっ―――。」
「そうやって俺達は生きてんだ。」
何回も拳を入れた。
御子柴が血を吐き出す。
「だから…俺は負けねえ!!」
誠也君は御子柴を蹴飛ばした。
御子柴が勢いよくぶっ飛ぶ。
「後は…テメェだけだ。」
鬼が睨みつけた。