第11章 夜空の花
夜空に花が咲く頃。
紫、赤、白、黒色の斑点達が地を埋め尽くす。
西には黒の特攻服を身に纏う兵隊が。
東には赤の特攻服を身に纏う兵隊が。
北には白の特攻服を身に纏う兵隊が。
南には紫の特攻服を身に纏う兵隊が。
四方八方睨み合っている。
「今日こそ、俺等"死龍堂(しりゅうとう)"が勝つ番だ!!」
北の兵隊の先頭に立つ、大柄で金髪のリーゼントの男"御子柴 重蔵(みこしば しゅうぞう)"が叫んだ。
「ばか言ってんじゃないよ!!勝つのはアタイ等"黒運帝(こくうんてい)"だ!!」
多くの男達を率いる黒の特攻服を着た黒髪の女"蘭堂 美里(らんどう みさと)"が睨みつける。
「女が、しゃしゃってんじゃねぇ!!勝つのは白麗魂だ!!」
人数は他には劣るが御子柴に負けないほど大きく、赤の特攻服を着た茶色のパンチパーマの男"中村 真(なかむら まこと)"が腕を鳴らした。
「どうでもいいけど、さっさと来いよ。」
赤の髪に額の傷、紫の特攻服を着た多くの兵隊を率いる"秋本 誠也"が挑発気味に言った。
「うるせぇ!!」
御子柴が走り出す。
「覚悟しな!!」
木刀を持った蘭堂が前に出た。
「だから、女がしゃしゃんなや!!」
中村も前に出た。
「すぐに終わらせてやんよ。」
周りとはうってかわってゆっくりと誠也君は歩き出した。