第10章 嘘と助っ人
「おい、ハゲブタ。証拠ならあんぞ。」
扉の向こうから声がした。
カチャリ―――
「よ、ハゲブタ。久しぶりだな。」
扉を開けるとそこには望田さんがいた。
元幹部の人も。
「なっ…なんで鍵が――」
「俺に開けられねぇ鍵はねーよ。」
ピンを持ちながら山岡さんが笑っている
「つーか、きたねぇもんはよしまえや。」
南雲さんが煙草を吸いながら言った。
「うっ…うるせぇ!!お前等何しに来た!!」
慌てて橋田はズボンをはいた。
「あ?秋本を返してもらうために来たんだよ。」
南雲さんが橋田に煙を吹き掛ける。
「証拠は――。」
「おい、トシ。」
「おぅ。」
望田さんの言葉に石田さんは返事すると何かを持ってきた。
「やっやめてくれー!!」
「すっすいませんでした!!」
人だ。
「コイツらが全部吐いたぞ?あとテメーが岩中興業の中に入って行く写真もある。さーてどうする?」
望田さんは写真をちらつかせた。