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レッテル 1

第10章 嘘と助っ人




カチャリ―――

あまり使われていない資料室。
部屋のドアが閉められた。
本当は恐い。
すごく。
でも少しの間我慢すれば彼が助かる。
そう思えば頑張れた。

「はやくしろ。」

ベルトを外しながら橋田が言った。

「……っ。」

あたしは首を横に振りたい衝動にかられたが必死で耐えた。
すべては彼のため。

「ほら、早く。あいつを助けて欲しいんだろ〜?」

にやにやと汚ならしく笑っている。

「…わかりました。」

あたしは言われた通りにした。
吐き気がする。
何度も吐きそうになったが耐えた。
彼を想像して。





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