第10章 嘘と助っ人
「まぁ、事次第では君の話を聞いてやろう。」
ポンポンと橋田があたしの頭を撫でた。
ゾクゾクゾク―――
背中に悪寒が走る。
全身に鳥肌がたった。
彼が言ってることが理解できる。
つまり"身体"だ。
「桜に汚ねぇ手で触んな!!」
誠也君がさらに暴れだす。
「きたねぇぞ!!橋田!!」
「ホントにクソだな。」
「くたばれ!!」
「…………殺す。」
藤崎先輩が拳をボキボキ鳴らした。
「落ち着け!!拓!!」
「待てって!!」
「離せ!!」
3人で藤崎先輩を止めている。
いつも冷静な藤崎先輩が冷静さを失っていた。