第10章 嘘と助っ人
「え……。」
誠也君が捕まってから数日後。
朝、藤崎先輩から電話があった。
「だから、誠也が今日鑑別所に送られるんだ!!今からとばして迎え行くから準備してて!!」
先輩はそこまで言うと電話を切った。
誠也君が鑑別所に連れていかれる。
そう思ったら不安が急激に押し寄せてきた。
あたしは急いで用意する。
化粧も服装もお洒落なんてどうでもいい。
彼に会いたい。
「乗って。」
十数分後。
先輩は家の前に来た
急いでバイクに飛び乗る。
「とばすよ?」
そう言って先輩はバイクを走らせ。
静かな道を、バイクが颯爽と走っていく。
かなりスピードが出ていたため恐かったが今はそれどころではない。
彼が心配で仕方がなかった。