第1章 彼氏
「だーいじょうぶって、さくちんは可愛いんだから。それに嫌いだったら毎日迎えにくる?」
慰めるように千加があたしの頭を撫でた。
「そうそう。絶対、あれはさくちんにベタ惚れだし。」
「いえてるー。」
たべ終わった弁当を片付けながら四人がキャイキャイ盛り上がっている。
そして四人でこそこそ話あったかと思うとニタァと笑ながら此方を見ていた。
嫌な予感。
「というわけでー、さくちんの巻き巻きセクシー作戦開始!!」
「ラジャー!!」
千加の合図で四人は動きだした。
あたしを取り囲み髪やら服を触っている。
もともと化粧している顔は扱わないらしい。
みるみるうちに四人の手に弄ばれていく自分。
なんだかくすぐったいや。
「ぉおー、完璧。」
昼休みも終わりに近づくころ改造を終えたあたしをみて四人は感激していた。
けれどあたしには鏡を見せてくれず、秘密らしい。
「これで先輩もムラムラして直ぐに手を出す事間違えなし!!美奈様のお墨付きだからね。」
「は…はぁ?」
ムラムラって…。
絶対なさそう…。
ひぇー、それにこれ谷間強調し過ぎじゃ…。
目の前の出来事にムラムラどころか、クラクラしてきた。