• テキストサイズ

レッテル 1

第8章 裏切り者




ブォンブォンブォン―――

けたたましい音が夜の国道に響く。
道行く人々が彼等を避けた。
車の進行も阻止される。

「どけどけどけー!!」

紫の旗を持った男が叫ぶ。
旗にはデカデカと"極使天馬"と書かれている。

ブォンブォン―――

何十台…否、百台以上ある改造されたバイク達の排気音。
光輝くライト。
そして、紫の特効服。

それを知らない者は誰もいない。

「大丈夫か?」

「うん。」

先頭を走るあたしの彼氏。
今、あたしは彼のバイクの後ろに股がっている。
今日、初めて彼が集会に連れてきてくれた。
なんだか、夜風が気持ちいい。

「誠也!!」

斜め後ろを走る藤崎先輩が叫んだ。

「なんだぁ?拓。」

「イチャついてんじゃねー!!」

「……っせぇ!!」

「ギャハハハハ!!」

藤崎先輩の横を走ってる西村先輩が笑った。



/ 1026ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp