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レッテル 1

第7章 タイマン




「おま…ゴホッ…お前か…わる…いんじゃねぇ。」

苦しそうに松崎君は口を開いた。

「俺…な…なに…されて…も…ハアハア…お前が好きだ。」

「うるせぇ!!こそこそ人の女に手出しやがって!!」

誠也君の拳が再び上がった。

「誠也!!」

そんな時、後ろから声がした。
あたしはすぐに振り向く。

「間に合わなかったか!!」

そこには藤崎先輩と西村先輩がいた。

「誠也やめろ!!」

二人は誠也君を掴んだ。

「放せ!!」

誠也君が吠える。

「お前…惚れた女の前で暴力振るうんかよ!!上田さんの言ったこと忘れたんかよ!!」

「………。」

ドサッ――

「ゲホッゲホッ……。」

藤崎さんの言葉で彼は松崎君を放した。

「…わりぃ。」

そして、彼はそう言うと一人で歩いて行った。

あたしは誠也君と松崎君を交互に見る。

「ここは俺達がするから誠也のとこに行ってやって。アイツには君が必要なんだよ。」

「はいっ。」

あたしは藤崎さんにそう返事すると彼を追いかけた。




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