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レッテル 1

第7章 タイマン




「朝日っ。」

彼の舌が、手が、あたしをかきみだす。
何も感じない。

いくら彼に誠也君を重ねても、やっぱり彼は誠也君とは違う。

彼は意地悪だけど、あたしを好きだと言ってくれる。

そんな彼を利用していいの?

「やっぱり…こんなの良くねぇ。」

彼の手がスカートの中へ誘おうとしたとき、彼は手を止めた。

「…え?」

「今のお前は俺を好きじゃない。そんなんで抱いてもうれしくねぇ。」

「松崎…。」

「それに…お前は絶対俺を好きになる。それまで待ってる。」

彼はニィッと笑った。

ドキっとした――

ホントに





あたし最低だ。





「………やっぱりテメェか。」

唸るような声が聞こえた。

あたしと松崎君は声の方を見た。

「桜に手だしやがって……ぶっ殺す!!」

そこには誠也君がいた。

ボキボキと腕を鳴らしながらゆっくりと彼が近づいてくる。

やばい……本気だ。

「逃げて!!」

あたしは松崎君に言った。



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