第7章 タイマン
あぁ、なんて今日はついてないんだろう。
真っ黒な雲で覆われた空を見上げた。
もうすぐ雨が降りそうだ。
傘持ってきてないや…。
そう思いながら涙を拭った。
あたしの目にはもう雨が降っている。
心の中にも。
しばらく彼に会いたくない。
「桜!!」
そう思っていたら、黒のジャージを着た彼が追いかけてきた。
「来ないで!!」
あたしは彼に向かって叫んだ。
「桜…桜悪かった!!だから…――。」
「あたし、今日…生理だったんだよ。」
「……俺何も知らねーで…――。」
「しばらく会いたくない。……距離置こう。」
「………嫌だ。」
「バイバイ。」
「待て!!」
あたしは、彼の言葉を聞かずに歩いた
その時、空から雨が降りだした
まるであたしの心の中のように…