第6章 思い出
10分休み。
松崎君とあたしがヤる?
想像しただけで…いや、想像なんてしたくない!!
あたしはブンブンと頭を振った。
「さくちんどうしたん?次の理科実験室だって。」
千加が教科書を持ちながら言った。
「べっ別に。」
あたしは教科書を持ち、立ち上がった。
「もしかして、松崎とヤってるとこ想像したとか?」
美奈が笑っている。
「あ…」
「ねぇねぇ?」
四人が迫ってくる。
「あたしが松崎とヤるなんてありえないんだから!!」
あたしは思わず叫んでしまった。
クラス中の視線を浴びる。
「なんて…言ってみちゃったりして。」
恥ずかしくなって俯いた。
顔が熱くなるのを感じる。
「だって、松崎。」
麻央が教室を出ようとする松崎君に言った。
「うるせー、お前みたいな身体じゃ立つものも立たねぇよ。」
「竜、ホントかよ?じつは立ってたりして?」
「う…うるせー!!」
「いてっ!!」
松崎君は山中君の頭を叩いた。