第6章 思い出
ブーブー
授業中、携帯が鳴った。
藤崎先輩からメールだ。
それに何か画像がついてある。
"誠也の寝顔"
画像を開いてみる。
「………っ。」
思わずわらいそうになった。
そこには、子供のように眠る誠也君の姿が。
否、そこまではいい。
瞼に目の落書きが、それにヨダレ。
誠也君、こんな可愛いとこあったんだ。
あたしは、うれしくて待ち受けにした。
「おい、朝日。」
松崎君が振り向いた。
"朝の男誰?"
ノートにそう書かれた。
あたしは、あわてて携帯をしまい、
"誠也君の友達"
そう書いた。
"極使天馬の人?"
"うん"
"お前のタイプ?"
"は?"
「好きなんかってきいてんだよ!!」
松崎君は大きな声を出した。
皆が一斉にこちらを見た。
「松崎、どうした?」
内田先生が彼に尋ねた。
「別になんでもねーし、つーか見んな!!」
彼はそう言って前を向いた。