第57章 屈強な男達の闘い
パァン――
パァン――
パァン――
乾いた音が空に鳴り響く。
両手に拳銃を持った畠中が次々と敵に弾丸を撃ち込んでいく。
喰らったものは悲痛の叫び声をあげながら次々と倒れていった。
カチカチ――
弾が切れると素早く建物の影に隠れる。
カチャ――
敵の様子を確認しながら迅速に弾の補充をした。
その間も鳴り響く銃声。
敵味方関係無く次々と人が倒れていく。
かろうじで生きている者たちが、アスファルトの上で悶えている。しかし、畠中はそれらを気にすることなく敵に弾丸を撃ち込んでいった。
極道の争いに死は付き物。
一人一人に情けをかけていれば、大きなモノをなくしてしまう。
その為の犠牲。
綺麗事は言ってられない。
良心など切り捨てろ。
その一心で彼は撃ち続けた。