第6章 2人の距離 6
暫くして泣き止み離れて引き出しからシャツを持ってきてくれたのでそれに着替えた。
そのあとてきぱきと着替えたシャツを洗濯に持って行こうとするので手を優しく握り引き止めた
「そんなん良いからさ。とりあえず座んなよ。ほい」
チューハイを渡すとクイッと飲む由梨
フフッと笑いおつまみの感想を言った
今まで通りに。至って普通に。
大丈夫か?って言ったって大丈夫じゃないのは分かりきっていることだし何時迄も腫れ物を触るような態度も由梨が嫌がるのはわかっていたから由梨が過ごしやすいように。俺が過ごしやすいように接した
由梨も普通にいつも通りに返してくれるのでこれで正解だったのだと思う
夜中から飲み始めたこともあり、ピッチを早くしていたら2人ともそこそこ酔っぱらってしまい、後片付けも適当で由梨がベッドに潜り込む
俺もドサッとベッドに寝転がるとそっと布団をかけてくれた
「おいで」
さっきやったみたいに手を広げてそう言うと同じように飛び込んでくるのでフフッと笑っていた。
そしてまたやってきてしまう
男特有のあれ。
はぁ。
由梨が落ち着かない時でも身体は正直で本当に嫌になってしまう
最近はもっぱら我慢できていない。
こんな状態絶対由梨は気づいてる
気づかないフリをしてくれているのはせめてもの救いだと思う
しかも今日はお酒を飲んだからか。
由梨が積極的にくっ付いてくれるからか大分元気で。
「ん…ごめん」
やっぱり気づいていたみたいで下半身だけ隙間を開ける由梨に申し訳なくて謝った
「私こそすみません。」
何故か謝る由梨に、いーのよ。別に。と返した
由梨にまで気を使わせて。
今日は本当に我慢して寝よう
そう思ったのに由梨の次の口から出た言葉は俺を誘惑するものだった
「あ、の。…和さん。私、どこまで出来るかわからないけど。…ダメですか?」
う〜ん。と考え込む
これは本心?
それとも気を使って合わせている?
由梨を見つめるとその顔は誘惑している様にしか見えなくて