第6章 2人の距離 6
そして大きいものは後日業者に頼むつもりで車に乗り込むと助席に小さめな箱と労いのコーヒーと置き手紙が置いてあった
お疲れ様です。
こちらの箱は大事な物なので助席に置かせていただきました。
お手数をおかけしますがよろしくお願い致します。
二宮由梨
多分最後の名前のとこわざとなんだろうな。と思いニヤける
そしてブラックコーヒーあたりは流石だなと思った。
言ってなくても俺がよく飲んでるものわかるのね。
それとこの箱は何だろう。
開けてみて納得した。
自宅に帰り荷物を運ぶ
そして一番初めにその小さな箱の中身を出した
昨日のうちに家に帰り綺麗にしておいた棚に飾る
今日から此処がお前の家だから。
母ちゃんもいるから安心してな。
心の中でそんな事を思っていた。
一応由梨に連絡しておく。
「お疲れ様。今大丈夫?」
聞くと待機中で大丈夫とのこと
「コーヒーありがとう。一応片付けられる物は片付けとくから。」
ありがとうございます。と礼を言うので、いえいえ。と返す
「それとさ、明日。花でも買ってくか。小さいやつ」
いつも綺麗に飾られていた事を思い出しそう言うと何のことだか直ぐに察したみたいでフフッと笑う
「はい。是非お願いします。」
和さんのセンスで。とクスクス笑うので、俺のセンス舐めんなよ。と笑うと、舐めてないです。とまだ笑っていた
明日花を買って、そして綺麗に飾ってあげよう
まだあの子にとっても、由梨にとっても。
慣れない場所だから。
これからは此処が居場所になるのだから。
前の家のようにとはいかないかもしれないけど。
どうか。
このゆったりした雰囲気の生活を続けていきたい
fin