第4章 2人の距離 4
脇腹にいるサイズ感が何とも良くてンフフッと笑っているとちょこんと腕に頭を載せるのでそのまま抱きしめた。
抱きしめ返してくる腕は昼の時より迷いはなくて。
俺を受け入れてくれるのが嬉しかった
「こっち向いてくんない?」
ちょっとだけ身体を離してそう言うと、はい。と言って顔を上げる由梨にそっと一回だけキスした。
そして身体を離して、おやすみ。と微笑むと、はい。おやすみなさい。と微笑み返してくれる由梨
それからは地獄の始まりだったかも知んない。
あれから毎日寝る前に一回、仕事行く前に一回、触れるだけのキスをするようになった。
けど、寝る前の一回は中々きつい。
仕事行く前は本当にさらっとしたものでもはや流れ作業の様なものなので問題はない。
今日も同じ様に抱きしめながら一度だけキスして、おやすみ。と言って目を瞑る。
そして由梨が完全に眠るのを待ちトイレに駆け込んだ。
もう、ほんと。
俺の息子が元気すぎて困る
出来れば楓ちゃんの言った様に今だけで良いから機能しないで居て欲しい。
襲ってしまおうかとも考えないこともないけどそれをしてしまったら由梨との今の暖かい関係が終わってしまう。
由梨の元彼の話を聞いた事があって。
多分前の彼はセックスでDVをしていたみたいで。
由梨はそういうのに敏感に反応しているのがわかる。
抱き合って眠る時も、キスを初めてした時もそういうのに恐怖があるのか恥ずかしそうにしている中で怖がっていた。
この問題には俺も流石にふざけられないし、出来たら全面的に安心して信頼されてからが良くて。
そしてこんなトイレとデート回数が増える一方
毎日続くとやっぱりキツくて、たまーに自宅に帰ったりしてみるけどあんまり居なかったせいか由梨が居ないとちょっと落ち着かなくて朝方までゲームしてしまう事もしばしば。
こんな生活も続かないので結局由梨の家に戻るという生活が続いて居た
今日はまさしく由梨休憩期間で朝起きて仕事の時間までゲームをしていると久々な人から連絡がきた。