第4章 2人の距離 4
それでも受け入れてくれている由梨
普通に明日の支度やら風呂やら好き勝手過ごしてくれるので俺も好き勝手にゲームしたり、ベランダにでてタバコを吸ったり
お酒が飲みたいと言うと酎ハイを出してくれ飲みながらまたゲームしたりと。自由にやらせてもらっていた
由梨のいるこの空間は本当に居心地が良くて家にいるかのように自然体でいれた
特に俺がいる事にも文句は無いようでそれもちょっと嬉しかった
「私、そろそろ寝ますけど」
由梨がそう言うのでん〜。と言いながらチラッと時計を見ると思ったより集中していたみたい
ゲームを片付け後ろにいる由梨を見ると凄く寂しそうな顔をしている。
なにこの動物
面白すぎ
思わず見た瞬間笑っちゃったよ
「フフッ。…帰って欲しくない?」
ニヤつきながらそう言うと由梨はなんで分かったんだと言う顔をして、…え。私そんな顔してます?と言う
「うん。出てるよ顔に」
面白くてフフッと笑い、じゃあ、シャワー借りるわ。と由梨の頭をぽんぽんと撫でてシャワーを浴びに行った
いつも思うけど由梨は結構わかりやすい。
なにを考えているか大体わかってしまってそれも弄りやすくて面白いんだけど
「あれ、由梨寝た?」
シャワーから出てリビングに行くと既に由梨は居なくて寝室に行きそう言うと急に布団で顔を覆う由梨
「…いや。起きてます」
なんか声が上擦っている
昨日も一緒に寝たのに緊張しているらしいその姿にニヤニヤが治らない
わざと無言で隣に滑り込み昨日と同じように抱きしめると少し身体を硬くしている
もう我慢できなくてクフフっと吹き出した
「な、なんです?!」
びっくりして俺を見る由梨はやっぱり面白くて
「いや、由梨。…ほんと面白い。」
なんでこの人の行動ひとつに擽られるんだろう
いちいち面白くて、いちいち可愛い
俺が笑っているのに何が何だかわからないという顔で黙って待っているのも
本当にツボ
もっと意地悪してやりたくなる
そう思ったけど案外アルコールを摂取しすぎて居たみたいで笑い疲れもあって少しクラクラした
「…もう。寝るか。笑い疲れた」
瞼はもう閉じてしまっていてそこからは記憶がない