第3章 2人の距離3
「そんじゃ完全復活か。楓ちゃんそんなこと一言も言ってなかったな。」
お茶を飲みながらそう言うと俺らには自分から言うと決めていたと言う由梨
嬉しいこと言うじゃん。
ニヤつきそうになるのを抑え込み、あー。そうなの。と平気な顔をして言う
そのあとは会ってなかった時間を埋めるように色々な話をした。
最近の嵐さんや意外と雪乃さんは変態なんだって話とか。
由梨は本当に元気なのか、カラ元気なのか。
嬉しそうに話を聞いてくれるし雪乃さんの話も楽しそうに話す姿は生き生きしていた。
食事も終わり、車まで行き鍵を開けると荷物を出して、ありがとうございました!と帰ろうとする由梨
「いやいや。そこは普通に送られなさいよ。」
ちょっと笑いながらいうとつられたのかフフッと笑う由梨
「わかりました。素直に送られます」
よろしくお願いします。とお辞儀をするので、喜んで。と軽く頭を下げて言った
ナビを由梨の家にセットする為住所を聞くと驚いた事に俺の家の近くに引っ越していた。
「俺んち近いじゃん。なんだよ」
軽く場所を伝えると笑って、ほんとだ。と言う由梨
俺んちここ。と言って通り過ぎて由梨の家を目指すと、え。今のとこでも大丈夫ですよ?と慌て出す
まあまあ。とだけ言ってそのまま向かうと諦めたのか黙って従っていた
由梨の住むマンションに着き駐車場があるか聞くと素直に案内する由梨
そんなこと聞かれたら普通上がる気だなって分かるはずなのにこの子は。
そんな素直な由梨にもうちょっと弄ってやろうと駐車場に車を停め降りると運転席を閉める直前に、え?と慌てる声が聞こえる。
後部座席のドアを開けて、なに?降りないの?と如何にも貴女がおかしいと言うように言うと慌てて重い荷物を持ち上げるのでそれを取り上げた
「んっしょ。いーよ。由梨お疲れでしょ?持ってあげますよ」
我慢できなくてニヤニヤしながら言うと軽く抵抗する由梨
それでもキーケースを渡してマンションに先に向かうと車に鍵をかけて追いかけてくる。
あー。ほんと。
この人面白い。