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2人の距離〜和さん目線〜

第2章 2人の距離2





それから暫くして楓ちゃんのヘアメイク中にたまたま俺が一番最後になり、皆んなが居なくなった瞬間思い切って話し出した

「ねぇー?楓ちゃん。俺の独り言聞いてくんない?」
軽く、良いわよー。と答える楓ちゃん

「あの、さ。由梨のことなんだけど。この前楓ちゃんの代わりだったでしょ?」
邪魔にならないよう極力頭を下げないようにしてゲームをしながらそう言う
多分今微妙な顔をしてるから見えないようにする。


「あー。そうね?問題なかったでしょ?」
フフッと笑いかけてくる楓ちゃん

この反応は、もしかして知らない?

「あの後会った?…というか、最近会ってんの?」
どういうことよ。と言う楓ちゃんに、うーん。と考えこむ

「…いや。いーのよ。別に。ただちょっと聞いただけ」
そう言ってヘアメイクが終わったのを見計らってさっさと楽屋を出て行った

知らないなら言えない。
というか、そもそも俺がこれ以上出る幕はない。

この先まで突っ込んでしまうともう後戻り出来ない気がした。








「ねー。そういえばさ。由梨ちゃん最近体調悪そうなのよね〜」

そしてこんな時にグサッと入り込む天然のこの人。しのぶちゃん

久々に時間が合い飲み行くかとなり現在に至る。
俺がシカトしてつまみを食べているとフフッと笑い出した

なによ。とジトーっと睨むと余計ニヤニヤするこの人

「ニノおもしろーい!元気ないのが面白い」
からかうようにそう言うので、いやいや。元気ですから。と答えると、どーかなー?と勘繰る

「…なにを言わせたいのよ。」
開き直ってそう言うとまたフフッと笑う

そこにガラッと個室の戸を開けて入ってくるハゲたおじさん

「なに?なに?なんの話し?」
飛び切りの笑顔で俺らを交互に見る克実さ、いやハゲたおじさん


はぁぁ。と思わず溜息がハモってしまったしのぶちゃんと俺

「なんって、タイミングの悪い。…誰よ。この人呼んだの」
そんなこと言いながら自分の隣の席に促して座らせるしのぶちゃん

「えっと。…誰だろ。わっかんない。すみません。誰ですか?」
おいっ!!と弄られることが頗る嬉しそうに言う克実おじさん


まあ、来てくれて助かったけどね。
お陰で俺が弄られないで済んだよ

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