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2人の距離〜和さん目線〜

第1章 2人の距離




運転しながらさっきの由梨の発言を思い出し少し笑った
「やっぱ由梨面白いな。…あんなこと言われたの初めてだわ」

ミラー越しに見つめると恥ずかしそうに視線を逸らす。

あぁ。
やっぱり面白いな。


「…でもさ。別にいいじゃん?撮られても。」
こんなこと言ったらどうなんだろうな。と思って言ってみたけどやっぱり想像通りで、えっ…。と目を大きくする


「別に良くない?悪いことしてないしさ。」
俺の言葉に納得してない顔をしていたが、別の話をして話題を逸らした。


最近俺は由梨弄りを楽しんでいる。

ちょっと変なことを言って反応を楽しんだり。
それに気づかない由梨もまた面白い。

あのブルーの下着の話だって中々面白い反応をしてくれた。
まさか色を聞かれるとは思わなかったけど。



「ここ。…どこ?」
わざと会話を途切れないようにいろんな話をして何処に向かってるか気づかれないようにした。
そして車を降りて一番にこの言葉。

この人はきっとあれだな。
変な奴に連れ去られるタイプだ。



「どこって。…どう見ても海でしょ」
笑いを堪えつつもそう言うと、わかってるよ。と目で訴える由梨



「とりあえず。あっち行くか。」
ほれ。と言った後由梨の手を握った

由梨はやっぱり面白いくらいに慌てていて。
本当に笑わせないで。
堪えるのに必死だから。


「あ、あの!ニノさん!手は、「周りをよく見てみろって」」
遮るように言うと辺りを見渡す

辺り一面人なんか俺たちしか居ないから


適当に2人で並んで座った。
チラッと由梨を見るとボーッと海を見つめていた
俺のタバコの煙を見ている時と同じ様な顔

「なんか…。落ち着きますね。」
由梨の声が恐ろしく落ち着いていて、確かに。と答えた


「なんかさ。不思議なんだよね。由梨ってさ。最初っからなんか和んじゃうんだよな〜」
そう言って由梨を見てニコッと笑うと共感してくれた


「…私もです。と言っても私はあの居酒屋の時からでしたけど。」
あぁ。あれね。とふふっと思い出し笑いをする


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