第1章 リーダーの癒し[シルクロード]
「ん?そのまんまの意味だけど?」
きょとんとした顔で瑠璃は俺を見る。かわいい。
俺にとっては、すごく大事な存在…
“ただの彼女”なんてレベルじゃない。
「…ま、いいや。こっちきて」
そう言ってあぐらをかいた膝をとんとんと叩く。
瑠璃はテーブルにマグカップを置いて、そっと俺の膝の上に座った。
俺は男の中ではそんなにデカくないけど瑠璃と比べれば断然俺の方がデカい。
「ん」
そっと後ろから瑠璃を抱きしめた。
たったそれだけのことで今までの疲れがすっ、と抜けた気がした。