第1章 リーダーの癒し[シルクロード]
「…ん゛〜~」
編集が終わらない。
時計を見ると、とっくに夜中の1時を過ぎていた。
今日の分の動画はあげたし、もう寝てしまおうかと机に突っ伏した時
「シルク寝るの??」
背後から瑠璃の声。
振り返ると両手にマグカップを持った瑠璃。
「だってもう眠すぎるんだけど」
そう言って編集途中の画面のままパソコンを閉じる。
「どうせなら最後までやっちゃえばいいのに。」
瑠璃はコーヒーを俺の目の前に置いて言った。
「まぁ、私はただの彼女だから口出す権利はないけど」
続けてそう言うとお気に入りのマグカップでミルクティーを飲む。
「ただの彼女、ってなに?」