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ただ一つの心を君に捧げる

第3章 女主人


引っ張り出した高ぶりは、行為になれていないのか綺麗な色をしていた。小さくは無い、程よい大きさで、薄い桃色をしていた。
私の手に触れられて、小さく歓喜に震えている。

「ノア、これを使ったことは有る?」

これ、と口にして私はノアールの高ぶりをつついた。

「ふぁっ」

ノアールはそれだけでも感じるのか、ぶるりと体を震わせ甘い声を上げた。そして呼吸を整えると、唾液を飲み込んで口を開いた。

「あり、ませ…皆、俺に触るの、嫌がってました、し……ッ…ぁっ、それっ」

片手でノアールの高ぶりを扱きながら、根本で揺れる二つの球をもう片方の手で揉んだ。するとノアールは体を強張らせて切なげな表情で唇を噛んだ。

「これが…何?」

「あっ、ぁッ…き、もち、い…です」

荒い呼吸の下で喘ぐように答えたノアールの頬が赤く染まり、涙ぐんだ瞳がもっとして欲しいと訴えてくる。

「そう、気に入って貰えて良かったわ。なら、これはどうかしら?」

本当はこんなことまでするつもりでは無かったのだけれど、ノアールの反応が素直で面白くなってしまった。もっと喘がせてみたいと思った私は、屈み込むとノアールの高ぶりに顔を近付けた。
そして口を開くと、ノアールの高ぶりを口に含んだ。

「うあぁッ…」

「っ!」

ノアールの甘い叫び声に交じって、ベルクールの息を飲む音が聞こえた気がした。けれどベルクールに視線を向けると、何時もの平然とした表情だったのでどうやら気のせいだったみたい。

くわえた高ぶりは、私の口内でググッと質量を増した。ノアールの限界が近いのか、必死で荒い息をついて自身を諌めている。

「駄目っ、駄目だ、も、俺ッ…」

私は限界を訴えるノアールに更なる刺激を与えるために、唇をすぼめて高ぶりを上下に刺激した。それに合わせて竿に添えた手も搾るような動きに変える。

「ひっ、ぃ、離しっ、離して、下さッ…でるっ、うああぁ!!」

半泣きで足をばたつかせていたノアールの高ぶりを強く吸い上げると、とうとう我慢しきれなかった彼が欲望を吐き出した。それはとても大量で、口に含みきれなかったものがビシャリと私の顔を汚す。
私はノアールから口を離した。

「マリア様、どうぞ」

空かさずベルクールがナプキンを差し出した。私はそれで顔を拭い、精液を吐き出しながら彼を見た。


表情を変えない彼が憎らしかった。
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