第11章 本当の目覚め
カレンは一人で旅行に出掛けた。
気になる神社がありそこを目当てにした。
電車にゆられていると、母親に対して
悪かったなという気持ちが強く沸いてくる。
「かえったら謝ろう。」
素直なのは取り柄だった。
晴れて温かく旅行日よりだった。駅から神社まで
歩く道がなかなかゆったりとして優雅に感じられる。
田舎だからか、懐かしい感じもするからか。
ーおかえりー
誰かに言われた気がふとした。
実はカレンが訪れた駅は
カレンが昔の昔、直三だった時に最後に直三が討ち死にした場所であった。
己の信念で死ぬとわかりながらも、参加した
最後の場所に時を越えてカレンはやってきたのだ。
情けない自分が神社にきたからと言って
願いを叶えて貰えるだろうか。
不安があったが、
今度こそ変わりたいと思い
きっかけとして今回の旅行と参拝を計画したのだ。
たどりついた神社は、写真で見るよりも
大変立派な神社であった。
本殿で手を合わせた時に
胸が熱くなり、その日の宿のベッドに入るまで
熱はさめなかった。
~お~い‼お~いってば。
部屋は一人のはずなのに、子供の声で
呼ばれている カレンは警戒しながら目をあけた。