第10章 救い
「お母さんに私の気持ちはわからないんだから‼」
頬をぶたれ、カレンは階段を走って2階の自分の部屋にいく。
「落ちついたら、また働くんだから‼」
ベッドに寝転び、無理矢理、本を読み出した
本もすぐ飽きて、携帯でゲームをやってみたりする
母親を邪険にするのも、怒鳴らせてしまうのも
本当はとても辛かった。
カレンの母親がしん太だった時の記憶は
カレンをほおってはおけなくする。直三には自分がいないと駄目だと。
記憶の奥の奥。しん太は
カレンが直三だった時
しん太が直三の元から離れたことが原因で
直三は死んでしまったと思い込んでいた。
今度は自分の方が直三より年上に生まれ
直三をまもりたい。
生まれ変わった今も
カレンの人生につねに責任を感じていた。