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虹に向かって

第6章 初めての責任



直三と直三の母親は、
迷いこんできたその子をしばらく預かることにした。

名前は「しん太」というらしい。
森の向こうの村では、いまのところ生存者は
確認されておらず、

しん太の両親が生きている可能性は低かった。



しん太がいうには、家の物置で遊んでるうちに眠ってしまっていたらしい。



目が覚めたら家の中には誰もおらず、
家の中はメチャクチャで、外も沢山の村人が
倒れていたそうだ。


しん太は幼い身体で、両親を探して
森を抜け、この村まで一人でやってきた。


森をぬけたところに
直三の家があり、良い匂いにさそわれ


直三の家の前にいた。





「ウチつで預かろうや‼」

直三の母親はびっくりした顔をして
直三をなだめようとした。


「この子の両親は死んだんやわ。ウチは二人もただめしぐらいを養われへんよ」



直三は城から帰ってきた後、自分が
まったく働かず母親に頼りきって過ごしてきた事を


今更ながらに自覚した。


直三は今まで、物理的にも精神的にも
自分が傷つくのが嫌だった。


だが、お腹いっぱいになって無防備に眠る
子どもをみているてと 直三の様な人間にも 
守ってあげないといけないという


責任感が自然とわいてきた



「ワシ、働くから‼」



母親はまたびっくりした。
直三を試すようにいった。

「預かっといて、途中で辞めたはできひんで。」


直三は決心し口を開いた。
「大丈夫や。」


母親は半信半疑だったが、
直三が少しでもまともになってくれたらと
子どもを預かることを了承した。

預かるのが難しくなれば
名主さんのところふつれていけば良い。。

母親はとにかく直三に立ち直って
欲しがった。



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