第4章 狂いだす
Nside
どうしよう…
起きるに、起きられない
ゆらゆら、まどろみのなか安心する温もり
何だかホッとしてそのまま深い眠りに落ちそうになったとき、
頬に感じた雫
大野さんが、泣いてる……?
そう思ったら、急に目が覚めた
どうしよう
何で泣いてるの?
てかおれ、大野さんにすげぇ密着しちゃってる…
…起きるタイミングを完全に逃してしまった
とにかく、寝たふりを貫く
わ……!
大野さんの手が、ほっぺた、撫でてる
…突然の、意味わかんない大野さんの行動に顔が熱くなる
けど、その手もすぐに離れていってしまった
「…ごめん」
突然、俺の肩を掴んだ大野さん
「……好きだよ」
え………
思考が停止する
耳に直接入ってくる大野さんの声
唇にかかる吐息
大野さんの唇は、ビックリするくらい優しく重なった