第3章 交錯
Nside
俯いたまま、ぼそりと呟いた
「…いいよ、翔ちゃん。
……ちゃんと、わかってますから」
やめてよ
そんな慰め
『俺と潤くんだから』
それ以外の理由なんてあるわけない
「わかってない。
…ニノ、こっち向けって」
翔ちゃんは立ち上がる。
そのまま俺の隣にくると、俺の手を握った。
「…いやです」
やだ
こないでよ
「いいから、ちゃんと聞いて?」
聞きたくない
「なぁニノ、…ニノが好きなのは、智くんだろ?」
「…違う」
…声が、震える
翔ちゃんは俺の返事なんか聞かない。
「…今のニノはさ、松潤に気つかって。智くんとも距離おいて。」
やめて、勝手に入ってこないで
「ちゃんと松潤に向き合えない。」
翔ちゃんには
「…そんな自分に嫌気がさしてる。
だったら…」
関係ない
「別れた方が「違うって言ってるだろ!!!」
そのワードが聞こえた瞬間、叫んだ
目の前の翔ちゃんの瞳はあまりにも冷静で
ますます俺はヒートアップする
「ちゃんと潤くんと別れる。
それでいいでしょ?
俺のこと、ほっといてよ…!!!」