第3章 交錯
Nside
「…わかりました。」
そう言うしかなかった。
だってそうじゃない。
相葉さんにも
翔ちゃんにも
…誰にも応援されない恋
ただ、ショックだった。
だけど俺自身も、やめてしまおうとしてた恋だ。
別に、翔ちゃんに…相葉さんに、反対されたことが悲しかったんじゃないの。
認めてほしかったわけでも、許してほしかったわけでも、祝福されたかったわけでもない。
でもさ、メンバーの皆なら、何だって受け入れてくれる
…なんて、いつの間にか勝手に勘違いしてた
こんなことで測れるもんでも、言葉にできるもんでもないってのは百も承知だけど
…でも、確かに5人で積みあげてきたと俺が信じてたものを、否定された気がしてしまったんだ
…俺ってさ、自分で言うのもなんだけど人よりは多分、感情の起伏ってやつがないタイプで。
悲しい
…なんて、そんな柄じゃないわけ。
だからかな?
「…あのさ、ニノ。俺は別に、松潤とニノだから、別れろって言ってるわけじゃないからな?」
翔ちゃんの言葉は、やけに痛くて
少しずつ、俺のたがを外していった。