第1章 入寮のススメ!(プロローグ)
「あっ」
そこには新八くんと同じくらいの年齢の少年が立っていた。その子は少し驚いた様子で固まっている。
なんだね、君が呼んだのだろう。
「あ、山崎さん。こちらが我らが寮母の宮部さんですよ」
「え!マジで!若!!」
どうやら私が思ったより若かったことに驚いているようだ。
「もっとおばちゃんが来ると思ってて…」
と山崎さん。
どうやら寮母を所望したのは、新八くんと山崎さんだそうだ。
「なんやかんやで僕らがみんなのごはん作ったり洗濯に行ったり(コインランドリー)するようになってしまって…。あまりにもたいへんだったので、坂本さんにお願いしたんですよ」
たしかに、掃除まで手が回ってなさそうだもんなぁ。
「あの…けっこう大変だと思うので、僕たちもできるだけ手伝って行きたいと思います」
なんていい子たちなんだ!と思いながらも、なんだかけっこうたいへんかもしれない、と思った。