第5章 プライベート
そんな話をしていると
注文したケーキがテーブルへ運ばれて来る
私も中先生も甘い物が大好きだ
半分くらいまで食べたところで先生が
「そのモンブラン一口くれる?」
と私の方を見るので、いいよと答えると
「じゃあ借りるね」と言い
私が使っているフォークを手に取る
そのまま私のフォークで私が食べていたモンブランを食べた
「中先生はこういうこと気にしないんだ…」と思った
ここで決して、先生私のこと好きなのかなとか、私のこと意識してくれているのかな、なんてことは全く思わなかった
私の中では本当に「先生」という感覚でしかなかった
この時はまだ…
お茶を飲み、ケーキを食べ終わると
学年末テストに向けての勉強を始めた
中先生は5教科全てを教えられる程の腕はあった
(実際教員免許を持っているのは中学の英語だけだったが)
そして、私が問題を解いていると
「ほんとにあなたは飲み込みが早いね」「こんなに教えてあげたいって思った生徒ほんとに今までいないよ」とベタ褒めされた
先生は思ったことをはっきりと口に出して言うタイプだ
厳しくしないといけない時は厳しくして、褒めるべき時はしっかり褒める
先生は相手のことを考えた上で、しっかりと思ったことを包み隠さず伝える人だ
だから、先生にこれだけ褒められるということは私は本当に出来がいい
そう先生に言われた
テスト勉強をし始めて、気づいたらもう数時間も経っていた
「もうこんな時間だね、よくこんな時間まで集中力持ったね、お互いに」と、先生と笑いあった
そして、疲れたしそろそろ帰ろうかとお店を出て
先生は駅まで私を見送ってくれた
「学期末テスト頑張ってね、あなたならできるから!」と言ってくれた
私は電車で家路に着き、先生は自転車で家の方へ向かった