• テキストサイズ

【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2

第6章 〜コナンとバーボン、密室事件〜



安室「それは犯人にとって、2つの大きな計算違いが生じたからではないでしょうか」


小五郎の声を遮って、安室が一歩前に出た推理をして見せる


安室「一つ目は、おそらく睡眠薬で眠らせたはずの椎奈さんが音で目を覚まし、遺体の様子から他殺と暴いて見せたこと。もう一つは、鍵がかけられていたそのドアを、僕が開けてしまったこと」

椎奈「え、睡眠薬…?」


その二つがなければ、部屋から出てこない石栗さんを隣の部屋のベランダを使って窓越しに発見し、駆けつけた警察が窓を破り部屋に入る頃には、この暑さからして血が乾いていても不思議ではない

混乱した様子の椎奈の視線を受けながら、安室はまだ続ける


安室「…それに、たとえ発見直後に窓を割って入ったとしても、注目されるのは血が乾いているかよりも石栗さんの生死のみ。駆けつけた警察には、石栗さんが頭から血を流して倒れていると説明するだけですから…」


安室はそう言って椎奈に笑いかけた。すると、横溝が「ちょ、ちょっと待ってください!」と割って入る


横溝「睡眠薬とはどういうことですか?! そんな話、私は聞いてないんですが…」

安室「無理もありませんよ。椎奈さんはゼリーを食べて眠たくなったという認識だけで、ついさっき僕が言うまでそのことに気づいてませんから…」

椎奈「え…」

安室「ちなみに、誰がゼリーを持ってきたのか分かりますか?」

椎奈「えっと…ゼリーを受け取ったのは石栗さんで、やりとりも小声だったから誰が届けたとかは…」

安室「分からない、ですか…」


安室の言葉に小さく頷き、そして俯いた。姿を見ていないが、本当は誰が犯人なのか分かっている。けれど、証拠がない。まさか知らぬうちに睡眠薬を摂取させられていたとは

そんな椎奈の心情をよそに、横溝は小声で小五郎と話していた


横溝「…ところで、誰ですか彼は?」

小五郎「ああ…俺の一番弟子の探偵だよ」

横溝「えええ?! い、一番弟子ぃ?!!」


よほど衝撃的なのか、横溝は大声を上げる。彼は、自分が一番弟子だと思っていたらしい


安室「とにかく、もともとこの別荘に来ていた3人に話を聞かれてはどうですか? 殺人の動機がありそうなのは、この3人だけでしょうから」
/ 282ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp